収益物件のリフォーム
収益物件のリフォーム(間取り変更) |
事業として経営されている賃貸マンションでは、間取りの形態が最近の入居者のライフスタイルに合わない為、空室が続くといった問題も多く生じます。いくら、従来通りに壁紙の張替や部屋を清潔に清掃するだけでは、入居者のニーズに合った設備や内装でなければ入居となりません。
しかし、大掛かりな間取り変更や、設備器機等(浴槽、洗面化粧台、キッチン、換気扇、便器)を新製品にしても、入居者に対しての家賃アップに繋がり、入居率が上がるとは限りません。また事業収支を悪化させる要因にもなります。
賃貸マンションのリフォームは、ニーズに対応した費用対効果を熟慮し、必要最低限の間取り変更を行い、コストダウンを図ることが大切です。
入居者のライフスタイルに対応した段階的計画の立案
費用対効果を十分に熟慮し、劣化のため再利用出来ない部分(床下の排水管、給水管、給湯管、ガス管、壁の中の電気配線等)以外は、出来るだけ従来使用している設備機器(備品)の機能を回復させ再利用することが望ましいです。
また、今後も事業として成り立つように収支計画をたて、費用対効果を最優先し、工事費用を算出することが最も大切です。
失敗しない為には、計画立案段階で、幾度も変更再見積を繰り返し、計画面、費用面を再考し、充実させる必要があります。
下記は、計画立案段階の一部図面の事例です。
事例: 1LDK 床面積 46.75u
住まい方の変化に対してDKのシステムキッチンを移設し、部屋を広く見せ使いやすくした間取り変更の事例を紹介します。





間取り変更前 |
間取り変更後、広くなったDK |
リフォーム後
構造体の一つである天井から下がっている小梁は、無くすことが出来ない為、そのままとし、壁面にシステムキッチンを移設しました。また、パイプスペースも同様に位置の変更は不可能な為、そのままで造作を行い、その横を冷蔵庫のスペースとする事で、広く見せるようにしました。
リフォーム 再利用する設備器機(製品)
下記は、機能回復及びクリーニングを行い再利用した設備機器(製品、備品、材料)です。
電気設備備品 |
給排水衛生設備製品 |
給排水衛生設備製品 |
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コンセント類 インターホン 給等器リモコン ガス検知器、吊戸棚蛍光灯 天井照明器具はクリーニングを行い再利用 |
吊戸棚 レンジフードは機能を回復し、再利用 |
流し台は、排水 給等 給水配管部の接続部の劣化状況を確認し、また、機能回復させ、クリーニングを行い再利用 |
給排水衛生設備配管 |
木床材 |
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レンジフードの換気配管(フレキ管)は、劣化状況を確認し、フレキ管中のクリーニングを行い再利用 |
床材は、塩ビシートを張るので、化粧 木床材ではなく、化粧ベニヤ張り |
リフォーム 新設する設備備品(製品) 配管
新しくしたほうが良い設備備品(製品)、配管材料等の事例を紹介します。
給排水衛生設備 |
給排水衛生設備 |
給排水衛生設備 |
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経年劣化した、旧水栓 |
一度取り外した旧水栓(給湯、給水管)は、経過劣化している場合(10年〜15年)、水漏れのトラブルがないように、新しい製品に取り替える必要があります。 |
旧水栓同様、止水栓(給湯、給水管)も経年劣化している場合(10年〜15年)水漏れのトラブルがないように、新しい製品に取り替える必要があります。 |
給排水衛生設備 配管 |
給排水衛生設備 床下配管 |
給排水衛生設備 床下配管 |
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床下等の給湯、給水、ガス管は、経年劣化している場合が多いので、新しい配管材料を使用することが大切です。 |
床下の、給湯、給水、ガス管は、水撃作用(ウォーターハンマー)防止の為しっかりとコンクリート床等に固定を行う必要があります。 |
床下の、給湯、給水、ガス、排水管の配管完了状況。全て、新しい材料を使用しています。 |
お役立ち情報
リフォームはビニルクロスの張替えなど小規模修繕(改修)工事から、増改築を伴う大規修繕(改修)工事まで含まれます。
予算と目的にあったリフォームを行う為に・・・
何故リフォームが必要なのか・・・
小規模リフォーム
第一に『古くなったから』・・・建物の老築化や劣化を改善する為。
(・・・地震、台風、豪雨、洪水等・・・の自然災害から建物を守る為。)
第二に『ライフスタイルの変化』・・・家族構成が変わったり、加齢による生活習慣の変化に対応する為。
第三に『インフラ』(給水 給湯管 排水菅 ガス管)の劣化を改善する為と言いった理由が考えられます。
リフォームを行う目的を明確にすることが重要です。
小規模から大規模までのリフォームの流れ
お客様からの聞取り
条件の確認・整理・明確化
予算計画
工程計画
施工計画
大規模リフォーム
施工
完成
デザイン性→色彩、光、音、温度(自然光 設備器機など)重さ、臭い、形、見えかたなどを熟慮し進めることが大切です。
『新しくするもの』と、今のまま『再利用するもの』、『無くすもの』を細部にわたり、明確化することが必要になります。特に大規模なリフォームをお考えの場合、リフォーム部位の条件の・確認・整理・が重要になります。
リフォーム確認表
下記に・確認・整理表を記載しますので、ご参考にしてください。
構造と部位のリフォーム |
再利用する |
新しくする |
どのように変更したいか |
備 考 |
1.床のつくり | ||||
2.壁のつくり | ||||
3.天井のつくり | ||||
4.造作と部位のつくり | ||||
5.開口部(窓・ドア)のつくり |
素材と仕上げのリフォーム |
再利用する |
新しくする |
どのように変更したいか |
備 考 |
6.木質系の材料 | ||||
7.金属系の材料 | ||||
8.石の材料 | ||||
9.タイル材 | ||||
10.ガラス材 | ||||
11.樹脂系材料 | ||||
12.紙材 | ||||
13.畳・植物繊維質の床の材料 | ||||
14.布・じゅうたん | ||||
15.カーテン | ||||
16.ブラインド・スクリーン | ||||
17.塗装・塗料 | ||||
18.左官の材料 |
タタミ |
樹木の構造 |
家具と建具のリフォーム |
再利用する |
新しくする |
どのように変更したいか |
備 考 |
19.脚物家具 | ||||
20.箱物家具 | ||||
21.造作家具 | ||||
22.素材による建具の分類 | ||||
23.開閉方式による建具の分類 | ||||
24.和風家具 | ||||
25.開き戸の建具金物 | ||||
26.引き戸の建具金物 | ||||
27.建具の収まり |
造作家具 |
建具の素材 |
開閉方式による戸・窓の種類 |
電気設備のリフォーム |
再利用する |
新しくする |
どのように変更したいか |
備 考 |
28.白熱灯 | ||||
29.照明器具 | ||||
30.証明のプログラム | ||||
31.コンセント・分電盤 | ||||
32.電気設備(LAN等) |
コンセント |
照明器具 |
その他設備のリフォーム |
再利用する |
新しくする |
どのように変更したいか |
備 考 |
33.換気計画 | ||||
34.エアコン計画 | ||||
35.音の環境 | ||||
36.キッチンの熱源 | ||||
37.キッチンのシンクと水栓金物 | ||||
38.システムキッチン | ||||
39.キッチンの片付けと保全 | ||||
40.浴槽の種類 | ||||
41.洗面化粧台の種類 | ||||
42.トイレの種類 |
キッチン |
洗面 浴室 |
リフォームの小規模・大規模工事にかかわらず、忘れがちな法的規制の有・無の確認が必要です。
下記に確認が必要な事項を記載しますので、ご参考にしてください。
法的規制 |
有 |
無 |
備 考 |
建築確認申請(用途変更) | |||
内装制限 | |||
消防法 | |||
バリアフリー法 | |||
廃棄物処理法 | |||
家電リサイクル法 | |||
品格法 | |||
PL法 |